マイコプラズマ肺炎の症状
マイコプラズマ肺炎の潜伏期間はおよそ7〜14日で,肺炎球菌性肺炎の突発的な発症にくらべると,マイコプラズマ肺炎はゆっくりと発症し,しだいに症状が悪化していきます。
呼吸器の症状が出る前に1〜3日早くに頭痛,咽頭痛,発熱,筋肉痛などが症状として現れます。次に悪感や戦慄を伴う高熱と、激しい咳などの症状が続きます。このため夜も眠れない,咳に伴う胸部の筋肉痛などの症状がみられます。
ほかには、下痢,嘔吐,発疹も確認されることもあります。
表在リンパ節の腫大は通常の場合はみられません。マイコプラズマ肺炎の患者さんの胸部を聴診器で診療すると,軽いの呼吸音の弱まりとわずかな雑音が聞こえることもあります。
ですがわずかな雑音のために、通常胸部の聴診では症状を見つけにくいこともあります。その他のマイコプラズマ肺炎の症状特徴としては、まれに手袋の着用時や靴下着用時に痺れる,あとは顔面神経麻痺などの運動麻痺などの症状がみられます。
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マイコプラズマ肺炎の治療
マイコプラズマ肺炎の治療は全身の脱力感が強いので十分な安静を保つことが大切です。高熱が続くので冷却もしましょう。
また、水分摂取によって脱水状態を避けるように配慮して,必要に応じて輸液を行います。他の治療としては、解熱鎮痛剤を服用する、激しい咳による胸痛や不眠には、鎮咳剤と湿布でやわらげる、低酸素血痕や呼吸困難に対しては、過呼吸による低炭酸ガス血痕の改善をするために酸素投与を行います。
マイコプラズマ肺炎と診断がつけば,抗生物質はエリスロマイシン,ジョサマイシン等のマクロライド系またぱテトラサイクリン系が用いられます。
最近ではマクロライド系に耐性を示すマイコプラズマが増加しています。乳幼児へのテトラサイクリン投与は歯の黄染に注意します。マイコプラズマ肺炎では以上のような治療方法が用いられます。
また、市販のもので予防効果が高い商品としては超立体マスク ウイルスガードなどを利用してもよいしょう。
マイコプラズマ肺炎の診断と検査
喀痰は,細菌の二次感染がない場合にもしばしば膿粘性で,少量のことが多いです。
マイコプラズマの培養は、肺炎のため医療機関を受診する頃になると,マイコプラズマの分離培養率が低下しはじめるので,培養できない場合があります。
血液一般検査では、白血球数には異状が見られないか?などの検査を行います。
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マイコプラズマ肺炎の原因と感染
マイコプラズマ肺炎とは、病原微生物であるマイコプラズマの気道感染によって発症する肺炎でのことです。ヒトからヒトヘの飛沫感染により感染者の3〜10%が発症するといわれています。
細菌性肺炎とは異なり,気道の感染防御に際立った弱点がない健康な青年男女にも発症するという特徴があり,これらの年代にみられる肺炎ではマイコプラズマ肺炎を疑います。
団体生活者などに集団発生することもあります。マイコプラズマ肺炎は4〜5年ごとに流行年をみることがあります。
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